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まず、お塩のプロフィールがわかる「一括表示」からマスターしましょう。

現在、1,000 種類以上のお塩が販売されているといわれていますが、それらのお塩はそれぞれ個々のプロフィールをもっています。たとえば、お塩の作り方。日本のように海水からつくられるのは世界中の4分の1に過ぎず、大半は岩塩や湖塩から生産されています。また、海水からつくるといっても、土地が狭く、雨の多い日本と海外とでは製法が異なります。
こうしたお塩個々のプロフィールをオープンにすることで、消費者の商品選びのお手伝いするのがお塩の表示ルールというわけですが、購入の際にまずご覧いただきたいのが、お塩のプロフィールを簡潔にまとめた「一括表示」です。お塩の表示ルールでは必ず、表示することが義務づけられていて、表示方法は消費者庁の食品表示法に定められた規格で表記されるので、消費者の皆さまには安心の目安になります。

食品表示法による食品質表示基準に従って表示内容を定め、必ず表記することが義務づけられている「一括表示」

海水や塩水などから塩を製造した事業者や、原料塩に食品添加物などを混合した食用塩を製造した事業者など

粉砕、洗浄、乾燥などの工程だけで原材料の本質を保持したままの製品を製造した事業者や、原料塩を小分け包装しただけの製品を製造した事業者など

一括表示

製造者と加工者の事業内容の違い

製造者とは...

海水や塩水などから塩を製造した事業者や、原料塩に食品添加物などを混合した食用塩を製造した事業者など

加工者とは...

粉砕、洗浄、乾燥などの工程だけで原材料の本質を保持したままの製品を製造した事業者や、原料塩を小分け包装しただけの製品を製造した事業者など

名称

「塩」または「食塩」と表示されます。

原材料名

「海水」、「海塩」(海水を原料とした塩)、「岩塩」「湖塩(塩湖水含む)」「温泉水」のいずれかで表示されます。

*天日蒸発によって作られたお塩は「天日」が付けられることがあり、「天日海塩(天日塩)」「天日湖塩」のように表記されます。
*原材料名の後に( )で書き原料原産地名が付記されます。
*添加物は別に記載するか、明確に区分されて表示されます。

内容量

「g」または「kg」で表示されます。岩塩の大きなかたまりは「個数」で表示されることがあります(非密封パッケージに限る)。

原産国名

輸入商品の場合は、記載が義務づけられています。

製造者等の名称及び住所

製造者、加工者、輸入者または販売者名と製造所
又は加工所の所在地

※賞味期限・保存方法 塩は品質の変化が極めて少ないので、表示の省略が認められています。

表示に使用される特定用語・一般用語について

お塩の表示ルールで使用される用語です。簡単にご説明します。

海塩
海水を原料として製造された塩すべてを指します。
天日塩
天日蒸発だけで製造した海塩を指します。
藻塩
海藻成分を含んだ塩を指します。
海水の中に海藻を浸漬して製塩した食用塩、または海藻抽出物、海藻灰抽出もしくは海藻浸漬により製造された粗製海水塩化マグネシウムを添加した食用塩に限り表示することができます。
焼き塩
結晶化した塩を高温になるまで加熱することによって、サラサラと固まりにくくなった食用塩のことを指し、煎り塩もこれに含まれます。
岩塩
岩塩鉱から採掘した塩を指します。岩塩を一旦溶かして再結晶させたものも岩塩と表示されます。
採掘したままか、一旦溶かして再結晶したものかは、パッケージの表面又は製造方法を見ればどちらの方法による塩かが分かります。
採掘した岩塩
↑採掘した岩塩
溶解して再結品した岩塩
↑溶解して再結品した岩塩
湖塩
塩湖から採れた塩を指します。
フレーク塩
海水の表面で成長した結晶が割れてできたもので、溶けやすいお塩です。
薄い板状の結晶が大部分を占める食用塩に限り表示できます。

にがり塩
海水から塩を採り終わった残りの液体で、マグネシウムを多く含みます。
商品にマグネシウムが0.1%以上含まれていないと、「にがりを含む」とは表示できません。添加されている場合は、粗製海水塩化マグネシウムと表示されます。

step2

「自然塩」っていう表示が使えないって本当!?ステップ2では、お塩の表示ルールの商品表示の基準を8つのポイントで紹介していきます。

step3 その2

製法表示をよみとろう

ステップ3その2では、「製法表示」からのお塩のトレーサビリティを読み取るための説明をします。